就職活動が怖いなら - 情報技術を身につける努力をしてみたらどうだろう。

秋なのに「就職が決まらない」 - http://gendai.ismedia.jp/articles/-/1136
上を読んで思ったこととか、少しまとめてみる。
もちろん、個人の体験と意見をまとめた物なので、異論はいくらでも認める。


『大手病』に似た感覚は、最初は確かにあった。自分も大学院修士を出る予定なので、それなりに大きい会社に行きたいなとは漠然と思っていた。
ただ、自分のやりたいことはむしろ小さい会社に向いているものだったと思う。


ソフトウェア産業が抱える不安について、自分は学生の内に知りすぎてしまったのではないかと思う。それを元にした、特に日本の大手SIerへの偏見を持っていることも間違いない。
ただ、それでも。いや、だからこそ「ソフトウェア開発」という仕事に「真摯」に取り組みたいと思ったのだ。
「割れた窓」を放置せず、「なあなあ」で済ませず、気づいた点を正しく「主張」出来る。自分は、そんな所で働きたかったのだ。
だからこそ、自分は既に動いて来た。


プログラミングコンテストにガムシャラに参加して、下手くそなコードを書いた。
自分がやりたかった「ゲーム開発」を、下手くそながらにも作ってきた。
ソフトウェアの「良書」を読んで来た。
興味のある分野の勉強会に自主的に参加してきた。
同じ志を持つ学生と、実際に働いている人と、勉強会で、飲みの席で話して来た。


これらのことは、自分1人ではとてもでは無いが出来なかった。
最初の一歩を教えてくれた人がいた。
その人を見て技術を盗める人がいた。
自分と話してくれる人がいた。
外の世界へ誘ってくれる人がいた。
自分の間違いを堂々と指摘してくれる人がいた。
そう言った人たちに囲まれて、助けられて、自分に取っての「ソフトウェア開発」という作業を知ろうとしている。
まだまだ自分も色々なことを身につけている最中だ。


技術の発展と共に、ソフトウェアのあり方も変わってきていると思う。
勝手な予想で悪いが、これから先、ソフトウェア技術者と呼ばれる人の数は減少していくと思う。
クラウドの普及や、人毎の生産性の違いが大きすぎることが意見の主要な根拠だ。
でも、だからこそ今「優秀なソフトウェア技術者」は広く求められていると思う。
既にいくつかの会社は、そう言った人たちを雇うのに結構な額を使い始めている。


最近、勉強会に参加する中で、「うちの会社に来ませんか?」という声をよく聞くようになった。
「就職が決まらない」と言っても、人を求めている所は間違いなくあるのだ。
「良いプログラマ(ソフトウェア開発者)」は、少なくとも今求められているのだ。


だから。
何がやりたいのか決まらずに、漠然と時間を過ごしているならば情報技術を身につけて見てはどうだろうか?
別に、理系大学・高専に行かなくたって、勉強は出来る。
Twitterがある。勉強会がある。
知ってしまえば、それらを勉強する環境はすごく広がって来ている。何も知らない人にとっては嬉しいことだと思う。


もちろんこの業界は、デスマーチだの云々と、良い事ばっかりじゃない。
あと、考え続けて、学び続けて行かなければ行けないと思う。
それは辛い事かもしれないから、万人に勧められる訳じゃない。
それでも、手に職を付けられるのだ。やる気と根気があれば。


今後が不安な、(特に、情報系の)学生へ。
自分は「やりたい」と思う事の芯があって、それに従うと驚くほどうまく行った。
だから、もし漠然とした不安しか無い人がいるのであれば、何か芯を作ると良いと思う。
自分はその芯に情報技術を選択したに過ぎない。
自分の価値観に従うのであれば、情報技術を身につけることは十分な投資であると思うし、オススメも出来る。
ただ、あくまで個人の価値観だ。見合う人は多くないかも知れない。それでも、何もしたい事がないなら、考えても良いのではないかとは思う。


何もしていないぐらいなら、何かをやってみよう。
そうすれば、就職サイトの総合ページという狭い表口だけではなく、違う道筋が見えるかもしれないのだから。